結論からお伝えすると、私は簿記1級を「資格取得のためだけ」に学んでいるわけではありません。
もともとは中小企業診断士試験の財務・会計を深く理解するために学習を始めました。しかし学習を続ける中で、財務知識は試験対策だけでなく、企業支援の現場でも重要な意味を持つことを実感しています。
現在、私は商工会議所で勤務しています。
まだ事業者支援を主体的に担当する立場ではありませんが、先輩職員の支援現場に同席する中で、財務を理解することの重要性を強く感じるようになりました。
この記事では、財務が苦手だった私が簿記1級に挑戦している理由と、企業支援の現場で感じていることについてお話しします。
私が簿記1級の学習を始めたきっかけは中小企業診断士だった
私が簿記を学び始めたきっかけは、中小企業診断士試験です。
中小企業診断士試験には「財務・会計」という科目があります。
当初は試験対策として学習していましたが、勉強を進めるにつれて感じたことがありました。
それは、財務・会計は単なる試験科目ではなく、企業経営を理解するための基礎そのものだということです。
売上や利益だけでなく、資金繰りや投資判断など、多くの経営課題は最終的に数字へつながります。
その理解を深めるために簿記2級を取得し、その後さらに簿記1級へ挑戦することを決めました。
商工会議所への転職を希望した理由
私は中小企業診断士の学習を進める中で、学んだ知識を実務で活かしたいと考えるようになりました。
その思いから、企業支援に関わることができる商工会議所への転職を希望しました。
もう一つ理由があります。
それは、まだ中小企業診断士に合格していないからです。
私は、実務経験そのものが資格学習につながる環境に身を置きたいと考えました。
机上の学習だけでは理解しきれないことも、実際の企業支援の現場に触れることで理解が深まるのではないかと考えたからです。
実際に勤務を始めてみると、この考えは間違っていなかったと感じています。
企業支援の現場で財務知識の重要性を実感した
私は2026年4月に商工会議所へ入所したため、現時点ではまだ主体的に相談対応を行う立場ではありません。
しかし、先輩職員が対応する事業者支援に同席する中で、財務知識の重要性を強く感じています。
例えば事業者支援では、
- 設備投資を行うべきか
- 資金調達を検討すべきか
- 今後どのような施策を進めるべきか
といった話になることがあります。
もちろん、全ての支援に財務知識が必要なわけではありません。
しかし最終的には、事業者の財務状況を踏まえた上で、どの支援策が適切なのかを考える場面が多いと感じています。
また、金融支援を検討する際にも、財務状況の把握は欠かせません。
融資の可否を判断するのは金融機関ですが、支援を検討する上では企業の財務内容を理解することが前提になります。
こうした現場を見ていると、財務を理解できるかどうかで、支援の質に大きな差が出るのではないかと感じています。
簿記2級は重要な土台だが、それだけでは終われなかった
私は経理業務の経験がありません。
そのため、簿記2級取得後に「実務で限界を感じた」という経験はありませんでした。
ただし、中小企業診断士試験の財務・会計を学ぶ中で、簿記2級だけでは知識が不足していると感じる場面はありました。
簿記2級は非常に重要な資格です。
実際、企業の数字を理解するための土台として大きな役割を果たしてくれました。
しかし、より深く学ぼうとすると、さらに知識が必要だと感じるようになりました。
もちろん、簿記1級に合格したからといって実務ができるようになるわけではありません。
資格学習で得る知識と実務で必要な知識は、似ている部分もあれば異なる部分もあります。
それでも、土台がなければ応用もできません。
だからこそ、私は簿記1級の学習を続けています。
簿記1級学習で経験した最大の失敗
簿記1級の学習では、大きな失敗も経験しました。
それは、インプット学習に偏りすぎたことです。
私は当初、テキストを読み込み、理解することに多くの時間を使っていました。
しかし、問題演習や過去問への取り組みが圧倒的に不足していました。
その結果、初めて受験した簿記1級では全く歯が立ちませんでした。
学習期間約2か月で受験した1回目は、ほとんど解答できず途中退室しました。
結果は実質0点でした。
その後も学習を継続し、累計約8か月学習した状態で受験した2回目は30点でした。
それでも合格には遠く及びません。
しかし、この経験を通じて強く感じたことがあります。
簿記1級は知識を理解するだけでは足りません。
限られた時間の中で、解く問題と捨てる問題を判断しながら得点する力が必要です。
つまり、インプットだけでなくアウトプットが極めて重要な試験だということです。
私自身、インプット中心の学習を長く続けた結果、大きく遠回りしました。詳しくは以下の記事でまとめています。
簿記1級の過去問が怖かった|8か月勉強しても手が出なかった私の失敗談
簿記1級は実務で役立つのか
私自身はまだ簿記1級に合格していません。
そのため、「合格したらこう変わった」と断言することはできません。
ただ、学習を続ける中で財務に対する見方は確実に変わりました。
そして商工会議所で企業支援の現場に触れる中で、その学びが実務ともつながっていると感じています。
簿記1級は単なる資格ではありません。
企業の数字や経営判断を理解するための土台をより深く学ぶ機会だと考えています。
また、簿記の学習は中小企業診断士試験の財務・会計とも相性が良いと感じています。実際に学習して感じたことは以下の記事で詳しくまとめています。
簿記1級は実務で役立つ?商工会議所勤務の私が挑戦を続ける理由
まとめ|簿記1級への挑戦は財務を理解するための学びでもある
私が簿記1級を学んでいる出発点は、中小企業診断士試験でした。
その後、商工会議所で企業支援の現場に触れる中で、財務知識の重要性を改めて実感しています。
簿記1級は難関資格です。
私自身、初回受験では途中退室し、2回目も30点という結果でした。
それでも学習を続けているのは、資格取得だけが目的ではないからです。
企業を理解し、経営者の悩みを理解し、将来的により良い支援ができるようになりたい。
そのために、これからも財務の学習を続けていこうと思います。
ただ、社会人が難関資格を目指す場合、学習内容だけでなく学習環境も重要だと感じています。
私自身が独学と通信講座を比較して感じたことは、以下の記事でまとめています。

