資格取得が目的になっていた|5年間の診断士学習で考えるようになったこと

資格勉強の失敗談

資格勉強を長く続けていると、ふと立ち止まって考える瞬間があります。

  • なぜこの資格を目指しているのか
  • いつ合格できるのか
  • そもそも何のために勉強しているのか

特に、思うように結果が出ない期間が続くと、「合格すること」そのものに意識が向きやすくなります。

私自身、中小企業診断士の資格取得を目指して、5年間学習を続けています。

ここまで長く勉強していると、時々こう感じることがありました。

「いつの間にか、資格に合格すること自体が目的になっていないか」

本来、資格は何かを実現するための手段だったはずです。

それなのに、勉強期間が長くなるほど、

  • 合格すること
  • 点数を取ること
  • 試験に受かること

そのものがゴールにすり替わっていく感覚がありました。

もともとは「仕事に活かしたい」が出発点だった

私が簿記や中小企業診断士の勉強を始めた理由は、とてもシンプルでした。

それは、「実務に活かしたい」という思いです。

中小企業診断士の学習が、実際に私のキャリアにどのような影響を与えたかについては、こちらの記事で詳しく書いています。
未経験で商工会議所へ転職した体験談|中小企業診断士の学習がキャリアを変えた理由

現在、私は商工会議所で経営指導員として働いています。

日々の業務では、事業者の方からさまざまな相談を受けます。

  • 財務状況をどう見ればよいか
  • 資金繰りに問題はないか
  • 設備投資は妥当か
  • この事業は採算が取れるのか

こうした場面では、単なる知識ではなく、数字をもとに考える力が求められます。

だからこそ私は、「どうせ勉強するなら、現場で使えるレベルまで理解したい」と思い、学習を続けてきました。

長期学習では“合格”が目的化しやすい

ただ、中小企業診断士の勉強は想像以上に長期戦です。

試験範囲は広く、1年で終わる人ばかりではありません。

学習が長引くほど、少しずつ意識が変わっていきます。

  • 勉強すること
  • 合格すること

そのものが目的になってしまう時期がありました。

もちろん、資格取得には価値があります。

信頼にもつながりますし、キャリアにもプラスです。

ただ、「なぜこの資格を取りたいのか」という原点を見失うと、勉強が急に苦しくなる感覚がありました。

合格だけを追い始めると、学習が義務のようになってしまいます。

私自身、モチベーションが落ちて学習が止まりかけた時期もありました。学習を立て直した過程は、こちらの記事で詳しくまとめています。
簿記1級の過去問が続かない社会人へ|学習を再開した私が実践した3つの改善策

すると、勉強そのものが重く感じられるようになります。

立ち止まって、目的を確認するようにしている

そのため私は、意識的に立ち止まる時間を作るようにしています。

  • なぜこの勉強をしているのか
  • 当初の目的からズレていないか
  • 合格そのものが目的になっていないか

こうして整理すると、資格はあくまで「仕事や人生をより良くするための手段」だと再確認できます。

目的を見失ったまま勉強を続けるのは、かなり苦しいものです。

逆に、原点に戻れると、不思議と気持ちが軽くなります。

実務の中で、学びがつながる瞬間があった

勉強を続ける中で、実務と学びがつながる瞬間も増えてきました。

特に印象に残っているのは、商工会議所の業務でイベント出店企画を検討したときです。

企画を通すには、感覚だけでは足りません。

例えば、

  • 出店にかかる固定費はいくらか
  • 商品原価はいくらか
  • 何個売れば黒字になるのか

こうした数字を整理し、説明する必要があります。

仮に出店費用が5万円、1商品あたりの利益が500円なら、単純計算で100個売らないと固定費を回収できません。

つまり、「何となく売れそう」では判断できないのです。

そのとき、ふと思いました。

「あ、これ簿記や財務で学んだ内容そのままだ」

試験問題として解いていた知識が、目の前の仕事とつながった瞬間でした。

試験と実務は違う。でも学びは無駄にならない

もちろん、「試験と実務は別物」という意見も正しいと思います。

実際、試験には独特の解法や時間配分があります。

そのため、

  • 試験対策としての勉強
  • 実務理解としての学習

この2つは切り分けて考える必要があります。

それでも私は、「学びが仕事につながる感覚」には大きな価値があると感じています。

知識が単なる暗記で終わらず、仕事の中で意味を持ち始めるからです。

点だった知識が線になり、やがて面として理解できるようになる。

この感覚は、長期学習だからこそ得られたものかもしれません。

まとめ|時々、原点に立ち返ることが大事

この5年間の学習を通じて感じているのは、資格そのものがゴールではないということです。

本質的には、

  • 仕事の質を上げる
  • 判断力を身につける
  • 事業者をより良く支援できるようになる

そのための手段として資格があるのだと思っています。

長く勉強していると、どうしても「合格すること」だけに意識が向きやすくなります。

私自身、何度もそうなりました。

だからこそ今は、定期的にこう問いかけるようにしています。

「自分は、何のためにこの勉強をしているのか」

もし今、勉強が苦しくなっているなら、一度立ち止まってみるのもよいかもしれません。

あなたがその資格を目指した、最初の理由は何だったでしょうか。